HSPとは
気にし過ぎと言われてしまう。
周りの人の表情が気になってしまう。
些細なことが気になってしまう。
そんなあなたも、もしかしたらHSPかもしれません。
HSPとはアメリカの心理学者エレイン・N・アーロン博士が提唱した新しい概念であり、非常に感受性が強く敏感な人のことです。
人口の15~20パーセントがHSP(Highly Sensitive Preson)と言われ肯定的に価値あるものとして捉えた言葉です。
日本の国民性を考えると若干割合はアメリカよりも多くなると感じますが物事を繊細に捉えることができる人でもあります。
あくまでも生まれ持った気質であり個性で病気ではありません。
実際、生物学者たちはこの特性が殆どあらゆる動物に存在することを発見しています。ショウジョウバエから魚、犬、猫、馬そして霊長類まであるそうです。
つまりこの特性は、行動を起こす前に注意深くなるという生き残る為の戦略の一つのタイプの表れであるのです。
この特性は新しく発見されたものではなく、長いこと誤って理解されてきたものです。
新しい環境に入る前に注意深くなる傾向を持つことから、しばし内気だといわれることも多いようですが、内気とは後天的なものであり生まれつきのものではありません。実際HSPのうち30バーセントは外向的です。他にも引っ込み思案、怖がり、神経質などと呼ばれてきましたが、そのような態度をとるHSPもいますが、その振る舞いは生まれつきのせいではなく、また基本的な特性でもありません。
ただ、幼い頃からの環境が、敏感さや、感受性の豊かさを認めてもらえない時には非難される事を恐れ、用心深くなってしまうことも多いのです。
芸術家や作家などにもHSPは多いと言われています。
近い気質の方の文章を読むとなんとなくわかるかもしれません。しっくりくる、或いは表現方法が腑に落ちていくような感覚があると思います。
敏感(繊細な表現等)さは文化によって異なった評価を受け、敏感であることに価値を置かない文化では自己肯定感が低くなってしまう傾向があります。
周囲からも何かにつけ「気にしすぎ」と言われるので自分は人とは違うのではないか?と感じてしまいがちです。
日本でも以前はじっくり考えてから行動に移す人達や、寡黙で真面目な事は美徳として尊ばれていましたが西洋化が進むにつれ スピーディで積極的な自己主張が求められる世の中になってきてしまっています。
よく考え納得してから進みたいHSPにとっては生き辛さを感じる環境も多いことでしょう。
HSPという言葉はアメリカではある程度知られているかもしれませんが、日本ではまだ医師やカウンセラーでさえ余りよく知らないのが現状です。
幼い頃から、敏感ではありませんでしたか?
幼い頃から、なんとなくみんなと違うような違和感を感じてませんでしたか?
多数決が採用されがちな日本の教育は、少数派の感性は押し潰されがちです。
(実際に世界を変えていくのはほんの一握りの少数派のグループだったりもするのですが…)
敏感さ故に 普段の生活で疲弊してしまったり
言ってしまった時の相手の気持ちなど考え過ぎて、思う事を言えず生きづらいと感じている方も多いようです。
ですが、感受性の鋭さは自然がくれた生き残る為の才能です。
安心できる環境と判断できれば大きく翼を広げ、いろいろな力を発揮できます。
特に新しい環境に入るときに用心深くなる人は、内気だとレッテルを貼られてしまったりしがちです。
心の話やコアな話が好きで、直感が鋭く、妙に生真面目だったりもするので 変な奴と思われてしまうことも多いかもしれませんね。